金門学園、築約100年の校舎改修へ 地域社会の集いの場 復活目指す

1927年当時の金門学園(写真提供=金門学園)


サンフランシスコ日本町にある日本語学校、金門学園の理事会は2023年12月13日、築約100年の校舎を改修し、コミュニティの集いの場として復活を目指す計画と、それに向けての資金援助を募るキャピタルキャンペーンの始動を発表した。

金門学園は現地校に通学が許されなかった日本人移民の子どものために日系社会が団結し1911年に開校、26年に校舎が完成した。第二次世界大戦勃発で日系人の強制収容に伴い閉校となったが48年に再開、現在は毎週土曜日に5歳~18歳の生徒に日本語の授業を提供している。日本の文化や伝統の継承にも貢献し、かつては日系人が集い文化活動に参加し、日系シニアのための時代劇映画上映会の会場にもなっていた。創立100周年を迎えた2011年には外務大臣表彰を受賞、2019年にはサンフランシスコ市からレガシービジネス指定、校舎は歴史的建造物指定を受けた。

理事長である清野眞一氏は、1千万ドル以上の資金を調達し、現行の建築基準法に合わせて多段階のプロジェクトで校舎を改修するととも、生徒数を増やし、地域社会が非営利団体のオフィスやイベント会場として利用できるようにすることを目標に掲げた。
改修への取り組みは2017年に始まり、初期見積もりは800万ドル弱だったが、新型コロナウイルスの世界的大流行以降建設費が高騰、現在は約2千万ドルになった。清野氏によると、第一段階である講堂の改修を実施できる資金は確保され、理事のリチャード・ハシモト氏は市からさらに500万ドルの補助を求め、キャピタルキャンペーンで不足分を補えることを願うと述べた。

次回のキャピタルキャンペーンの会合は1月25日午後5時30分から同校で開催、希望者は誰でも参加できる。

ウェブサイトはhttp://kinmoncapcampaign.org/、問い合わせはseino_shinichi@hotmail.comまで。

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