昨年末、野球の独立リーグ、パイオニア・リーグの拡張クラブとして発足したオークランド・ボーラーズは、ヘイワード高校出身で大リーグ初のアジア系監督としてシアトル・マリナーズを率いたドン・ワカマツさん(61)を野球運営本部長に抜擢した。
ワカマツさんの野球のルーツは、1970年代初頭にワールドシリーズ3連覇を達成したオークランド・アスレチックスを応援していた少年時代に遡り、2008年にはアスレチックスのベンチコーチも務めた。アスレチックスのラスベガス移転が決定的になり地元ファンが嘆く中、ボーラーズは誕生。「私は長年オークランドのサポーターで、それがこの仕事を引き受けた理由のひとつでもあります。私たちがインパクトを与えることができるということに引かれました」。すでにNFLのレイダーズ、NBAのウォリアーズも去った痛みを和らげ、オークランドに活力を与えることができると信じ、「これ以上のタイミングはありません」と話す。
新たな球団をゼロから作り上げることにはタスクが山積みだ。当初はパートタイムで、野球アドバイザー的な役割になるはずだったが、仕事をこなしていくうちに変わり、今では 「総動員」で取り組み、組織の中で自分の価値を持つことを楽しんでいる。
何十年も球場で経験を積んできたが、フロントオフィスでは新人。「職場に来たくなるような環境を作り、やっていることを楽しめるようにすること」を念頭に、ファンに対しても「私たちは最善を尽くし、ファンのことを大事に思っている」ことを示していく。
ボーラーズは6月4日にライモンディ・パークで初のホーム開幕戦を行う。オークランドに根ざし、子供の頃と同じようにエキサイティングな野球を楽しむことが、成功へのシンプルな計画だ。
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